「こっくりさん」が流行った時代
今日は放課後の教室で流行った、あの遊びについてのお話を少々。それは「こっくりさん」です。昭和50年前後のお話ですので、「そんなの知らね~よ~」という学生さんもいるかもしれませんが、かつてとても流行った遊び!?で映画やアニメにも扱われています。
遊びとはいえ、 深堀すれば、これはかなりスピリチャルな世界です。ネット検索で調べてみると、危険とか終わらせ方に気をつけてとか、その分析の深さに驚いてしまいました。当時はそんなことお構いなしに、友だち2~3人と集まってみんながやっていましたが、あらためていったいあの遊びは何だったんだろうと考えてしまいます。
知っているという方は、当時どんなやり方をしたか思い出してみてください。白い紙を用意し、そこに鳥居の絵と数字や文字を書き、真ん中に10円玉。それをみんなで人差し指で押さえ、「こっくりさん」を呪文を唱えながら呼び出します。そして、そのあとに知りたいことを尋ねて答えてもらうのです。
例えば「〇〇さんの好きな人は誰?」「〇〇さんは本当に〇〇さんと付き合ってるの?」。そんな男女間の質問が多かったと記憶しています。たわいもない質問ばかりでしたが、10円玉がす~っと動き出し、一文字ずつ該当する文字のところに止まります。「さ」を最初に抑え、次に動いて「と」、次に「う」を抑えてそこで止まる。私たちはそれをつなげて「さとうさん!?」「え~っ!」とその答えに、悲鳴に近い声を上げるわけです。
当時、一緒にやっている仲間の誰かが指で動かしているんじゃないかとめちゃくちゃ疑っていました。でも、誰に聞いても「やってないよ」。本当に10円玉が勝手に動いているのか・・・。結局その答えが得られないうちに、青春の1ページを飾る思い出の遊びはいつの間にか自然消滅しました。
う~ん、あれは何だったんだろうか。心霊現象とか潜在能力のなせる業とか、いろいろ説があるようですが、この遊びが原因でケンカやいじめに発展するなど、思わぬトラブルを招いたりしたこともあったようです。
歴史を紐解けば、明治時代にもすでに「こっくりさん」はあって、竹を組んで脚のようにし、その上に蓋をかぶせて行ったとか。それが昭和では、念力によるスプーン曲げだとかホラー映画がブームになったときに、一緒に流行しました。ネットがこれだけ普及して、身の回りでさまざまな電波が飛び交っている現代では、「こっくりさん」の効力も半減してしまいそうですが、また流行る時がきたりしたらびっくりですね。
昼休みや放課後、学生さんは何をしていますか? ふと思い出しましたが、私が中学生のときは「野球ゲーム」をしていた時期もありました。やはり紙切れなのですが、そこに野球場(フィールド)を書き、中に枠を区切って一塁打、二塁打、三塁打、本塁打、三振、四球とか書き、飛ばしたボールが落ちた場所が本塁打なら1点。もちろんボールとバットは使わないので、代わりに1円玉でも手で飛ばしていたのかなぁ。ちょっと思い出せませんが、いずれにしてもこれも手づくりによる遊びです。野球好きな男女が数人いつも集まって、プロ野球の話などしながらワイワイとやっていました。
スマホを使いこなし、タブレットで勉強する今の学生さんに言わせれば、子どもじみていると呆れられちゃうかもしれませんね(汗)。でも、遠い昔の懐かしい思い出です。