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お米不足。お弁当は大丈夫!?

8月末から9月にかけて、米不足が深刻になりました。スーパーマーケットの棚が丸ごとあいて、本当に空っぽ。この時代、こんなことが起きるんだととても驚きました。そして次に目にしたのが、電子レンジでチンするだけで食べられるパックご飯の棚も、見事空になったこと。米袋と並んで置いてあったその場所までな~んにもなくなっていて、またまたびっくりしてしまいました。

幸い我が家では十分なストックがあり問題はありませんでしたが、皆さんのご家庭では大丈夫でしたか? 子どもさんにお弁当を持たせなければいけないご家庭は大変だったのではないでしょうか。

甥っ子の話ですが、兄弟2人が野球部で、高校生のときは毎日大きなタッパーに白米を入れたお弁当が定番でした。スーパーでしょっちゅうお米の袋を買わなければいけないので、2人が卒業するまでの間、私の知り合いの農家に直接頼んで定期的に10キロの袋を送ってもらっていました。その話をすると、「当時は大変だったけど、振り返るとあまりに懐かしく、涙が出る」なんて2人の母親が言っています。

このとき米不足が起きたら、一体どうしていたのでしょう??? 今回の騒動では、食欲旺盛の子どもさんを抱えるご家庭は、代わりに麺類を多用するなどいろいろ工夫されたのではないかと思います。お疲れ様でした。ようやく新米の季節となり、関東近郊や九州あたりのお米が少しずつスーパーの棚に並ぶようになっています。人気の新潟産のお米も収穫の時期を迎え、間もなく店頭に並ぶでしょう。米不足が大方解消されて本当に良かったですね! 

でもこうした騒動は、食料がいつでも手に入る有難さを改めて感じる出来事でもありました。私たちはこうした出来事を通して、普段考えもしなかったことに触れ、一人ひとりが冷静に行動するがとても大事なことだと思います。

というのも、今回のお米不足は昨年の猛暑による収穫の減少と、南海トラフ地震の前触れとも言われた地震の発生によって、買いだめが起きたことが大きな要因と言われています。買いだめは、一時的に米の価格が上がり農家にとってはプラスとなりますが、すぐに値上がりによる買い控えもおき、その結果米余りとなり、価格が暴落するという流れに転じる危険性をはらんでいます。それは農家にとってはもっとも起きてほしくないことなのだと、市場動向に詳しい人から聞きました。

日本の農家は今、従事する人の減少と高齢化で将来への不安材料を多数抱えています。さらに猛暑の影響でこれまで作っていたブランド米が思うように作れなくなり、積極的な品種改良が求められているとか。より暑さに強いお米を作る必要があるのです。気候変動で適地と言われた場所が適地でなくなり、最北端の北海道がむしろ最適地となって美味しいお米がとれるようにもなっているそうで、このままの勢いで気候変動が続くと、野菜も果物も産地と言われた場所が産地でなくなる可能性も生まれるということですね。

今回のお米騒動では、そんなことも考えさせられました。お茶碗に入った炊き立てのご飯を見つめながら、この秋の新米は今まで以上に味わって、おいしく食べたいなと思っています。

 

 

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