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ふらっと立ち寄れる今時の学校図書室

自分の学生時代に、こんな場所が校内にあったらよかったなと、大人になって思ったことはありませんか?

個人的な話になりますが、まず思うのが「もっと広い校庭」。校庭はめちゃめちゃ狭く、当時長方形の小さなグラウンドに、軟式野球、ラグビー、サッカー、ソフトボールの4つの部活がひしめきあって活動していました。もっと広かったら、きっと硬式野球部があったはず。神宮球場などで応援したかったな~という思いがあります。でも、じつはこの時代、ラグビーは強かった。都の準決勝で負けてしまったけれど、花園に行ける実力はあったと太鼓判を押されていました。もっと校庭が広かったら勝っていたかもしれません。

 あったらよかったなと思う2つ目は、「緩くて楽しい図書室」。ただ本が雑然と置いてあるだけのそこには、当時ほとんど足を運びませんでした。多くはこのような図書室だったのではと思いますが、今の時代、そんなのはもう古い。埼玉にある県立高校には、寒い時期は布団もセットされて温まれるこたつが置いてあったり、通常の本のほかに漫画コーナー、ゲーム機やボードゲーム、パズルなんかも置いてあり、自由に使うことができるそうです。だから勉強ゾーン以外は、私語OK。いつも口をつぐみ、シーンとしている暗い雰囲気はありません。

 ここは司書として赴任した先生が、誰も来ない場所から、みんなにとって落ち着く場所になるようにと改良して生まれました。放課後、ふらっとここにきて友人と雑談したり、好きなことができて、もちろん目的がなくても来られます。確かにこれまでの図書室って、用事がなければ行かない場所でした。スマホが普及し、資料も自分で集められる時代にあって、ただ本が置いてあるだけでは利用価値は下がる一方ですよね。

 そしてこの場所は、自分の居場所がないと感じる生徒たちが、気軽に足を向けられるところとしても機能しているそうです。自由に出入りできる空間が、校内のセーフティネットの役割も果たしているのです。今の時代、子どもたちを取り巻く環境は多様化し、格差も生まれています。学校が安全な場所ともいえず、苦悩する子どもも多いのが実情です。そんな子どもたちにとって有効な場所が少しでも増えることは、とてもいいことですよね。

 ちなみにこの学校図書室には、珈琲やお菓子を自由に飲食できたり、リサイクルコーナー、コスプレ撮影コーナーなんて場所もあるとか。図書サポーターとして運営にかかわる生徒もいて、みんなで作り上げるスペースになっています。時代は変わったな~と、つくづく思います。

 今まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、時代に合わせてどんどん変化していく。とても重要なことですね。で、もしこの図書室に新しく提案するとしたら、何があるか考えてみました。そうだ! 他校の制服を並べて「試着可能です!」というのはどうでしょうか。相手校の許可が必要かもしれませんが、ちょっとおもしろいと思いませんか!? 「甲子園で優勝した、〇〇高の制服です」なんてあったら、いの一番に着てみたいですっ。

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