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国語辞典のお話、第二弾!

10月も半ばに差し掛かろうとしています。来月になると年賀状が発売されますね。あ~、もうそんな時期!? ちょっと恐ろしくなります・・・。そして、学生服も衣替えの時期を迎えました。すでに上着を着て登校している生徒さんも姿も見かけますが、まだの方、準備は怠りないでしょうか。

 前回、辞書編纂者の方のお話をもとに国語辞典について書きましたが、今日はその第二弾です。編纂者の方曰く、辞書は5~10年で改訂版が出され、その間に新たな新語を日々集める作業(用例採集)を続けるそうです。集める言葉は活字や映像、インターネット、街の看板などあらゆるところから拾い上げ、意識して探していると1つも見つからなかったという日はないというから驚きです。

 7年前に発売したもっとも新しい版では、若者が主に使う「やばい」は当然のごとく収録されいます。また、この版で日本語として定着するのか半信半疑ながら、いち早く載せた言葉が「ディスる」です。この言葉はネット上で批判するという意味の「ディスリスペクト」の動詞化で、主に「SNSでディスられた」などという使い方をします。もちろん今ではよく聞く言葉ですが、編纂した当時に数年後には定着するだろうという予測が見事的中した一例でした。

これから新たに制作する改訂版では、今まで載っていなかった言葉で「ポチる」が入るかもしれないと言っていました。「ポチる」とは、ネットで買い物をしたときにポチっとクリックして注文を完了すること。まさに今時の言葉です。こんな言葉を明治や大正時代の人が聞いたら本当にびっくりすると思いますが、いいかえれば言葉は世の中の流れに合わせて常に変化し、生きているというわけですね。

ですから、古い辞書を大切に使うというのも悪くはありませんが、時とともに言葉は変わると考えると、古いものだとその時代に必要な言葉や解説が載っていないことになります。その言葉を説明する語釈も、版ごとに毎回見直されて適したものに変更されるので、できれば定期的に新しい辞書を家に置くというのが言葉を調べるうえで理想的と言えます。

さて、毎年「流行語大賞」が発表されますが、今年はどのような言葉が選ばれるでしょうか。上半期のインスタ流行語の上位には「ぴえん」が入っています。学生さんの間ではすでに当たり前に使うようになった「ぴえん」は、ぴえーんと泣く様子を表現した言葉。メソメソでもなく、わんわんでもなく、その中間の泣き方の表現で、悲しいときだけでなくちょっとうれしいときにも使えます。「人々が必要としていたから生まれたんですよ」と編纂者の方。なるほど、言葉って私たちが求めているからこそ生まれる、とも言えるんですね。

完全に受け売り話になりましたが、学生さんの必需品、国語辞典についてのお話でした!!

ぴえん(泣く)

 

 

 

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